ヌード写真による身体の眺望「Ansichten Vom Körper Das Aktfoto 1839-1987」
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ヌード写真による身体の眺望「Ansichten Vom Körper Das Aktfoto 1839-1987」の商品説明
「身体からの眺望」といったニュアンスのタイトルで、ヌード写真と身体意識の歴史を写真発明後の1839年から本書刊行時の1987年まで辿った野心的な本。
読者に媚びたようなヌード写真史本とは根底から違います。
最初期のヌード写真、ステレオ写真でのヌード、絵はがきとしてのヌード、マイブリッジの動的連続性を捉えるヌード、
さらに西洋的視線からのアジアやアフリカの「標本」としてのヌード。
ヌード写真には、18世紀の百科全書的収集から19世紀の植民地主義までが介在していたことを思い知らされます。
そしてウィーンの〈アトリエ・マナセ〉スタジオでの人工的、合成的ヌード写真へと展開していきます。
このあたりは日本のヌード写真研究本などでは、ほとんど触れられてこなかったと思います。
そして同時期のドイツでの「自由肉体文化（フライケルパー・クルトゥーア）」の記録写真の数々。
ハリウッドの肉体、〈ジーグフェルド・フォリーズ〉専属写真家アルフレッド・チェイニー・ジョンストンが撮ったヌード、
さらに戦地での裸体、と恐るべき視野を持った本です。
戦後の広告におけるヌードから『PLAYBOY』誌、現代美術としてのヌードまで（ウィトキンなど）、じつに広範囲のものを
きわめてエッジの効いた編集でまとめており、散漫になるところがない本です。
これだけの時間軸と空間的広がりとさまざなまジャンルのものを200ページ程度にまとめ、しかもどの写真ひとつ余計なものはなく、
研ぎ澄まされた編集がなされているところに驚きを感じる本です。
これはヌード写真／肉体文化史における金字塔のようなグラフィカルな本といってよいでしょう。
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著者：Michael Köhler
出版社：Edition Stemmel
発行：1987年
ハードカバー：208ページ
サイズ：22.7 × 28.6 × 2 cm
言語：ドイツ語
状態：写真に撮ると出なかったのですが、ダストカバーの上部にくしゃっとした部分があります。折れまではいっていませんが。本体には影響ありません。
フチに若干の黄ばみも出ています。年相応の古本といった感じです。