2025/04/12 04:41

1991年のロンドンで憧れのデザイナー、パム・ホッグと会えたこと

1986年はカルチャー史においてひとつの分岐点だったように思う。個人的な主観・好みも入っての意見となってしまうが、この年、明らかに1980年代のニューウェイブは終焉を迎えていた。もう音楽的に新しいことはほ...

2025/03/28 03:28

アンヌ・ヴィアゼムスキーとその「家族アルバム」の数奇な変転

アンヌ・ヴィアゼムスキーといえば、ジャン=リュック・ゴダールの『中国女』を思い起こす人が多いでしょう。ゴダール作品では『東風』(69)や『万事快調』(72)も印象に残った。もっとあとではピエール=グラ...

2025/03/15 03:13

レトロの先端にいた頃...1983年「箱根イズム」の写真

 1983年『papier collé』2号「箱根イズム」撮影終了後の記念撮影。左からO君22歳、T嬢20歳、僕は26歳、Sさん27歳。★成功した人間の歴史は残るが、そうならなかった人間の生は忘れ去られるだけだ。自分がやっ...

2025/02/27 02:12

グレタ・ガルボがロシアのスパイを演じる『女の秘密』のロマンティシズム

グレタ・ガルボ出演作には、いくつもの未ソフト化のものがある。日本でソフト化されていないものはアメリカから購入した。アメリカでもソフト化されていないものが南米でソフト化されていたりして、それも買った...

2025/02/19 04:05

カミーユ・モンフォールという〝実在しなかった〟女性について

カミーユ・モンフォール、実在したフランス人女性という触れ込みだ。このポートレート写真に添えて彼女の波瀾万丈の人生が書かれていた。FBのグループサイトの投稿で流れてきたものだが、それによるとカミーユは1...

2025/02/13 20:44

世紀転換期の絵はがきと代筆業者

「蒐集する」というわけでもなく、世紀末から20世紀初頭の、美女もの絵はがきを集めてきてしまったが、宛名面の筆記がとても美しいものが多い。昔の人は達筆だったのか..カリグラフィーとか習っていた人が多かっ...

2025/01/26 03:04

アニタ・エクバーグの『旅券八二四一の女』(56)が衝撃だった。

アニタ・エクバーグはフェリーニ監督の『甘い生活』(60)が有名だが、個人的には10代終わり頃にTV放映されて観た『旅券八二四一の女』(56)が衝撃だった。 信じがたいくらいのそのプロポーションが! このとき...

2025/01/11 04:26

他人が見た夢の話ほど、退屈なものはない...

他人が見た夢の話ほど、退屈なものはないからどうぞスルーしてください。これは自分の記録=記憶、そして文体のためのもの。この画像は筆者の脳のMRI画像とジャン・コクトー演出の「アンティゴネー」の主演女優を...

2024/12/10 21:33

抽象表現主義の女性画家、リー・クラズナー

画家リー・クラズナーの存在を知ったのは1988年。初めてニューヨークに旅行して、MoMAに行った。運良くフランク・ステラの展覧会が開催されていて観覧し、帰り際、ミュージアム・ショップのポスターの柵を見てい...

2024/10/31 16:33

長澤 均の新刊『コンピュータ ノスタルジア』発売! 美学でセレクトしたヴィンテージ・コンピュータ

1970年代~80年代の古いコンピュータ好きなどというと、どうしても男性しかイメージできない。筆者が1990年代にヴィンテージ・コンピュータにハマって秋葉原に通い出したときも、マニアックなお店はどこも男性客...

2024/09/18 19:02

ジョセフ・フォン・スタンバーグ作品に出てきたパンタロンについて。

昨夜、ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督の1931年の作品『アメリカの悲劇』を観た。スタンバーグ作品はほとんど観てきたが、これは観てなかった。野心ある貧しい青年が、女工(シルヴィア・シドニー)と恋愛に...

2024/08/18 21:03

アラン・ドロンとロミー・シュナイダー。破局から20年後...

アラン・ドロンが亡くなった。作品について話すとキリがないので映画とは別の、ほとんどの人が知らないであろう逸話を。ドロンがロミー・シュナイダーと恋愛関係にあったことは有名だ。婚約までしたものの1963年...

2024/07/22 23:03

グラフィカルな思想書、ポール・ヴィリリオの『Unknown Quantity』

グラフィカルな本ばかりを扱う古書店だからたくさんの本に接するが、海外の本の格好良さに感嘆することがある。例えばポール・ヴィリリオの『Unknown Quantity』。翻訳本は装丁からして人文系の〝読む本〟ところ...

2024/07/05 23:09

フォンテーヌブロー派の絵画にみる「流行顔」と「つまみ」の仕草

フランス16世紀後半のフォンテーヌブロー派の絵画を見ているといくつかの特徴に気づく。ひとつは「流行顔」。このポッパイア・サビナは皇帝ネロの2番目の妻。1570年に描かれたものだが、フォンテーヌブロー派の...

2024/06/27 02:36

ノーマン・パーキンソンの写真構図と第二次世界大戦

ノーマン・パーキンソンは1930年代から80年代まで、60年近くも第一線で活躍した写真家だ。1941年までは『Harper's Bazaar』、その後は『Vogue』でファッションを撮り続けた。流行が目まぐるしく変わるモードの世...