マルキ・ド・サド『ジュリエット物語〜』エロティック版画「Sixty Erotic Engravings from Juliette」
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マルキ・ド・サド『ジュリエット物語〜』エロティック版画「Sixty Erotic Engravings from Juliette」の商品説明
マルキ・ド・サドの『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』は日本では澁澤龍彦の翻訳で知られ、澁澤はサドの『悪徳の栄え』を訳したことで訴えられ、
60年代に長く「サド裁判」として争ったことはご存じの人も多いでしょう。
本書は、アメリカのグローヴ・プレスが1969年に刊行したエロティック銅版画集で、
もともと1797年に刊行された『ジュリエット物語あるいは悪徳の栄え』に附された60枚のエロティック銅版画を復刻したものです。
グローヴ・プレスは1960年代に先鋭的なエロティックもの出版で名を馳せた版元で、当時の表現の自由問題にも大きく関わりました。
そのあたりは拙著『ポルノ・ムービーの映像美学』に詳細を書きましたので、ご興味のある方はご参照ください。
本書は60枚の絵を片面印刷で再現したもので、巻頭文以外は絵のみで構成されています。
サドのエロティックな空想力の飛翔をじつにうまく再現した銅版画で、なにやらシュルレアリスム的な気配まで感じ取れてしまいます。
この空想力の飛翔こそ澁澤のサド好きの根幹でもあったでしょう。
性的行為はおおよそ水平の力学ですが、この1797年版の銅版画を見ているとサドが天空を目指したようにエロティックな行為がややもすると垂直の力学を持ってしまうことを感じます。
これはじつに面白いです。
いわば上方へと屹立する男根意志の表れのようで、まさにサド的です。笑って楽しめる、しかも残酷性を孕んだ秀逸なエロティック版画です。
この本のみでしたらレターパックライト370円で発送できます。
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出版社：Grove Press
発行：1969年
ハードカバー：128ページ
サイズ：24 x 29 x 2 cm
言語：英語
状態：多少の経年感がありますが、概ね状態良好。裸本ではなくクロス装の上に透明ビニールをかけて出版されたようですが、市場に出るのはほぼビニールなしのもの。こちらもビニールはありません。