ハンス・ベルメール作品集「Hans Bellmer」
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ハンス・ベルメール作品集「Hans Bellmer」の商品説明
エロティック・アートやレオノール・フィニについての本も書いているピーター・ウェブによるハンス・ベルメールの作品と生涯の集大成本。
先日、ピエール・クロソウスキーの作品集を紹介する際、ポーランドのガリツィアについて書きましたが、ベルメールはドイツ帝国時代のカトヴィツェ出身。
現在ここはポーランド領です。
なんかこのポーランド周辺には特異なエロティシズムの伏流がありそうな気がしてなりません。
ベルメールの関節人形はアンドレ・ブルトンらシュルレアリストに評価され、日本では1965年に澁澤龍彦が紹介しています。
このあたりから日本でもベルメールの流行みたいなのがあり、1980年代まで続いた印象です。
雑誌『夜想』が1980年に特集を組んでいましたね。
個人的な感想で言うと、美大生時代にシュルレアリスム研究会なるものを組織したものの、80年代にはそこから抜け出てしまってたのですが、
ここ数年、ウニカ・チュルンにたいへん興味をそそられています。
チュルンは1953年にベルメールと知り合いモデルとなり、同棲し、アナグラム詩と自動画を残して
1970年にベルメールと住んでいたアパルトマンのテラスから身を投げて自殺してしまいます。
チュルンの強迫神経症的な絵がとても良いのですが(実際、彼女は統合失調症だった)、ベルメールの絵を見ているとチュルンとの共通性を強く感じます。
(チュルンがベルメールに影響されたと言われています)
本書はよく知られた関節人形作品がメインというわけでなく、ドローイングやペインティングがかなり載っていることが出色です。
知らなかった絵もたくさんあり、あらためてベルメールの面白さを実感しました。
そして他のアーティストたちの作品も資料的に掲載して、ベルメール作品との共時性などが見えてくる構成になっているところも良いです。
ベルメールが描いた煉瓦が積まれて、できあがったようなマックス・エルンストのポートレート画が掲載され、これってマン・レイも似たようなことやっていたよね、と思うと、
ちゃんとその絵が資料的に掲載されているのです。
著者のピーター・ウェブの目配りが凄まじく、ベルメールの作品集を超えてこうした引用で本書そのものが「驚異の部屋(ヴンダーカンマー)」の様相を呈しています。
掲載図版点数312点。文章もそれなりにあって内容の濃い一冊です。
1986年刊。 その後長らく絶版になったままの本です。
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著者:Peter Webb、Robert Short
出版社:Quartet Books
発行:1986年
ハードカバー:304ページ
サイズ:21.7 × 27 × 2.5 cm
言語:英語
状態:ダストカバーに若干の経年感がある程度。全体も状態良好です。