デヴィッド・リヴィンサル写真集「Mein Kampf」David Levinthal
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デヴィッド・リヴィンサル写真集「Mein Kampf」David Levinthalの商品説明
「マイン・カンプ」。ヒトラーの「我が闘争」をタイトルにしたデヴィッド・リヴィンサルの写真集。
リヴィンサルはマサチューセッツ工科大学に学び、その後イェール大学で写真のMFAを取得、そのあとはスタンフォード大学でスタジオアートを学んだという人です。
ミニチュアを制作し、それを大判のポラロイドで被写界深度を浅くして撮影する手法で作品にしていて、
ちょっと似たようなものが思い浮かばない独自の世界を構築しています。
しかも彼の作品はアメリカの大衆文化やアフリカ系アメリカ人についてなど政治批評的視線が入っており、
過去にフィラデルフィア美術館では、計画されていた展覧会をキャンセルする事態にもなったそうです。
こちらの「マイン・カンプ」もそうした論議を呼びそうなテーマですが、
ヒトラーの台頭からユダヤ人の迫害、強制収容所でのジェノサイドまでの歴史がミニチュアで再現されています。
かなり凄惨な場面も再現されているのですが、おそらくリヴィンサルはミニチュアによって現実の「リアルさ」から遠ざけることで、
逆に現実を忌避してしまう人たちも、ここに呼び寄せようとしているのではないかと思います。
そういう意味で、とても政治的な作品です。
ときにピントを合わせない作品もあったりします。
掲載写真4枚目、右ページです。
子どもを抱いている女性を画面左からライフルで狙っているものです。全体をボカすことによって、逆に異様な緊迫感を感じさせて胸に迫るものがあります。
その左ページには革のコートを着たヒトラーの後ろ姿、その向こうにドーベルマンの走る姿。
説明的にナチズムを描くというよりは、ひじょうに象徴性を持っています。
一見、子どもっぽいようなミニチュア人形を使いながらも、練りに練られた世界であり、リヴィンサルの知性というものを強く感じる作品です。
版元は、本サイトで何度も詳しく書いているジャック・ウッディのTwin Palms Publishers。
ウッディの慧眼にかなった作家といってよいのでしょう。
3500部限定。クロス装の瀟洒な造本です。
宅急便60サイズを超えますので佐川急便(複数冊)80サイズでの発送となります。
著者: David Levinthal(写真)
出版:Twin Palms Publishers
発行:1996年
ハードカバー:88ページ
サイズ:28.7 x 34 x 1.8 cm
言語:英語
状態:多少の経年感がある程度。状態良好です。