オーナメントの文化史「Ornamrnt: A Social History Since 1450」
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オーナメントの文化史「Ornamrnt: A Social History Since 1450」の商品説明
オーナメント=装飾(文様)が、社会・文化のなかでどのような位置を占め、さまざまな影響・規範などをもたらしてきたかを膨大な図版で辿った労作。
出版はイェール大学出版局。
ここは素晴らしい本をたくさん出していて、位置的には日本でいうなら法政大学出版局のような感じでしょうか。
本書ではルネサンス建築における装飾の位置づけ、そして印刷術の発明によってオーナメントが西洋世界に共通の語彙となって広まったこと、など鋭い視点から始まります。
そうした公的な装飾の規定から個人の装飾の世界へ。
ドレスの装飾がそれを着る人の社会的位置、つまりは階級を規定したことなど、装飾の役割、チカラ、社会的権力性まで探っています。
ゆえに図版のほうも百科全書的な収集で、その点でもかなり刺激的な本です。
伝説的なサンバ歌手、カルメン・ミランダの写真をカバーに持ってきていますが、彼女の衣裳などにも触れ、ポップな領域にまで目線を向けているのも良いセンス。
また西洋の装飾がアフリカやアジアの〝エキゾチシズム〟(西洋からみての)にどう呼応したかなどにも言及し、たんに西洋の装飾文化史に留まらない広さも持っています。
オーナメントに関しては、それらを集めただけの本はたくさんありますが、本格的に文化史として読み解いた本はあまりない気がします。
これは優れた本です。
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著者: Michael Snodin、Maurice Howard
出版社:Yale University Press
発行: 1996年
ハードカバー:232ページ
サイズ:22 x 27 x 1.5 cm
言語:英語
状態:表紙に経年のスレ等あります。また天に経年シミが出ています。並の古本といった感じです。