アンドレ・マッソン&ロベルト・マッタ〜それぞれの宇宙【図録】
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アンドレ・マッソン&ロベルト・マッタ〜それぞれの宇宙【図録】の商品説明
掲載した写真(2枚目)だとほとんど見えませんが、黒のスリップケースの中央には大きくMと印刷されています。
黒い紙に型押しで黒インクでMを印刷、それにマットニス加工を施しているようです。
Mは何だ?という感じですが、アンドレ・マッソンとロベルト・マッタの二人のイニシャルからきているわけです。
1994年、横浜美術館で開催された展覧会の図録。
マッソンとマッタで2分冊。それを両開きのスリップケースに入れたバブル期ならではの造本です(1枚目)。
当時、強烈に仕事が忙しい時期だったので、じつはこの展覧会のことはまったく知らなかったのですが、日本でこんな企画があったのか!と驚きました。
シュルレアリスムのなかでもちょっと傍系に属するふたりかもしれません。ともに大好きな画家でした。
アンドレ・マッソンは自動書記デッサンで知られています。この人は目つきからして寝ちゃいそうな人なんですよね。
20年代はキュビスムに近く、そこにアール・デコ的な雰囲気が入っています。
そこからもっとシュルレアリスム寄りになっていきますが、どうにもセンス良くはならなかったと思います。
でも、そのあまりセンスない感じがマッソンの良さで、30年代の気色悪い絵も面白いのです。
その後、50年代には抽象に向かいますが、シュルレアリストの限界とは、どうしても抽象的思考のできないことです。
なんらかの抽象的思考にも具象的イメージが入り込んでしまう(意識が...)。
その限界をマッソンの後期は如実に示しています。(掲載前半の5点)
個人的にマッソンよりももっと好きなのはもうひとりのM、ロベルト・マッタです。
マッタは1911年チリ生まれ。
年齢的にもシュルレアリスムの盛期に乗り遅れ、30年代にパリでシュルレアリスムの領袖ブルトンと知り合います。
のちにブルトンによってグループを除名されるのですが。
マッタが素晴らしいのは、30年代のシュルレアリスム的絵画に具象から発するものというよりも抽象が表れていることです。
おそらくそれもシュルレアリスム的「意識」の産物だったのでしょうが。
さらに面白いのは40年代に入ると奇っ怪な人物的(あるいは怪物的)なものがテーマになってずっと具象的になっていくことです。
これがもうほんとうに奇っ怪で、素晴らしいのです。
おそらく第二次世界大戦の惨禍が、もたらしたものと想像します。(掲載後半の8点)
というわけで、これは奇跡のような展覧会だったと思います。
横幅のある大判判型ですので、佐川急便での発送となります。
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発行:1994年
ソフトカバー:2分冊、約72+84ページ
サイズ:25.7 x 29 x 1.7 cm
言語:日本語
状態:紙ケースの背の部分に破れがあり内側からあテープ補修。その他、状態良好です。