2025/05/19 03:49

いつもmondo modernでご購入されている方々に、きちんとお伝えしておこうと思いつつ、後回しにしてきたことがあります。
それはプラスチック・ゴミ。

最近は、ネットのニュースでもマイクロ・プラスチックの人体への影響などがよく伝えられていますが、一番、怖ろしいと思ったのは人間の脳に蓄積され、認知症と関わりがあるという研究が出てきたことでした。

ナノ・レベルの微細なプラスチック粒子がペットボトルの水や、あるいは食物連鎖によって体内に摂り入れられ、それが血液に運ばれて脳にまで行き着く。

最新の研究では、脳には他の臓器の30倍ものマイクロ・プラスチックが滞留するそうです。
想像するだに怖ろしいことです。

認知症患者の脳組織に含まれるプラスチック粒子/Nihart, Nature Medicine, 2025(カラパイアより)

そういった近年の危機意識以前から、mondo modernではなるべくプチプチを使わないようにしてきました。
本を入れるビニール袋も最初の頃は厚みのある洒落たものを使っていたのですが、でも多くの人はそれを再利用せず、捨ててしまうようなのです。
もちろん単価もそういう袋は高いです。

ですから捨てられることを前提に最も薄いものを探しました。
これだって廃棄物を増やすことに変わりはないですが、厚いよりも薄いほうが少しはマシです。

プチプチ梱包しない代わりに大型の本は、その本の大きさに段ボールを裁断して箱を作り、梱包していることはみなさま、すでのご存じと思います。
よほど高価な本はプチプチで梱包し、段ボール箱に入れていますが、何をどうしようと配送過程で落とされた場合、角などにアタリができてしまうのは避けられません。
幸い、そういう事故はいままでに一度だけでした。

宛名はボカしてあります。

プチプチには、ひとつ驚嘆した思い出があります。
数人のスタッフを雇ってデザイン事務所をやっていた頃、コロンビア大学に留学していた男性を雇ったことがあります。
校風からしてリベラルなところですから彼もリベラル。そんなところが気が合ったんですね。

ある日、ヤフオクで購入したMacが届いたとき、かなりの量のプチプチで梱包されていたのです。
これはまぁ、しょうがないです。精密機器ですし。
開梱し終わったとき、その膨大な量のプチプチを彼(仮にコロ君とします)は、一気に大きなゴミ箱に捨てました。
...驚きました。
「これ、再利用できるものたくさんあるでしょう? こんなにプラスチック・ゴミを廃棄することに何か思わない?」とコロ君に問うたのです。

彼曰く、アメリカに住んでいたときは、誰もがみんなこんな風にゴミを出していたから、長澤さんに言われて、逆に驚いた...と。
そのときの光景が目に焼き付いて、余計にプチプチ使用に嫌悪感を持つようになったところもあります。

mondo modernの梱包が必要最小限なのは、そんな理由があるとご理解いただければと思います。
環境への負荷軽減に配慮するのは、未来の世代への責任だと思うのです(僕は独身で子どももいませんが...)。

余談ですが、数年前、五反田の事務所から方南町の事務所にiMacを佐川急便にて送りました。
届いて開梱したらディスプレイの角にがっつりヒビが入っていて呆然。
一応、プチプチに包んでiMacの元箱には入れてはいたものの。。
とはいえ、もう少し厳重な梱包をすべきだったと思ったものです。

ただ、そのiMac、そんな惨状にもかかわらず好調に動作していて(他にも3台iMac持ってますが、一番好調)、じつはいまでも使っているのです。

脳に蓄積するマイクロ・プラスチックに関しては、こちらの記事他たくさんの情報がネット上にあります。